VOL1.コラーゲンを、分子から考える

VOL1.コラーゲンを、分子から考える

コラーゲンを、分子から考える

AIと精密発酵が生み出したヴィーガンコラーゲン「PIKIÄ®︎」


コラーゲンは、スキンケアの世界でもっともよく知られた美容成分のひとつだ。

保湿、ハリ、弾力といった言葉とともに語られ、加齢や紫外線などの影響によって、その量や質が変化することもよく知られている。

けれど、コラーゲンについて、私たちは一体どこまで理解しているのだろうか?どんな物質で、肌の中でどのように存在しているのだろうか。

そんな問いから生まれたのが、MIROSのスキンケア製品に配合されている新しいコラーゲン、PIKIÄ®︎(ピキア)である。

ドイツ・ベルリンを拠点とするバイオテクノロジー企業、Cambrium(カンブリアム)によって開発されたこのコラーゲンは、ヒト皮膚コラーゲン(タイプI)と同じアミノ酸配列を持つよう設計されている。自然から抽出されたものでも、既存原料から加工されたものでもない。皮膚の構造を分子レベルで解析し、その設計図をもとに生み出されたコラーゲンだ。

一見、少し現実離れして聞こえるかもしれない。けれども、その出発点はとてもシンプルだ。

「私たちの肌にあるコラーゲンとは、そもそもどのような分子なのだろうか?」


皮膚の中のコラーゲンとは何か

皮膚の真皮層には、いくつかの重要な成分が存在している。コラーゲンやエラスチンといったタンパク質、ヒアルロン酸などの多糖類、それらが互いに結びつきながら、三次元のネットワークを形づくっている。

この構造は 細胞外マトリックス(ECM)と呼ばれ、皮膚の構造を支える基盤となっている。では、その中心にあるコラーゲンは、どのような形をしているのだろうか。

人体には複数種のコラーゲンが存在するが、その中心を担うのがタイプIコラーゲンだ。三本のタンパク質の鎖が縄のように撚り(より)合わさった「三重らせん構造」という特徴的な形を持ち、それらが繊維状に束になることで、真皮の中に立体的なネットワークを広げていく。

私たちが肌の密度感や弾力として感じているもの、その正体は、こうした構造にある。

 

コラーゲンは、どう作られてきたか

では、化粧品原料としてのコラーゲンは、これまでどのように作られてきたのだろう。

開発方法は、大きく分けると2通りある。ひとつは、動物や植物、海洋生物など自然界から抽出する方法。もうひとつは、石油や天然ガスなどを原料に、科学的に合成する方法だ。

現在広く使われているコラーゲンの多くは、動物や海洋生物由来のものである。さらに、抽出されたタンパク質を小さく分解して「加水分解コラーゲン」として用いられることも多く、主に保湿効果を目的として化粧品に配合されてきた。

一方で、こうした開発のあり方にも変化が生まれている。

自然由来原料は資源量や品質のばらつきといった課題があり、石油由来の合成原料も持続可能性の観点から見直しが迫られているからだ。

そうした背景の中で存在感を増しつつあるのが、バイオテクノロジーを用いた素材開発、とりわけ、微生物の働きを活用して特定のタンパク質を生産する技術である。

この技術的な変化は、原料の「調達先」を変えるだけにとどまらない。何をどのように生産するか、という発想そのものを変えつつある。


分子は、設計できるのか

新しい素材の開発には長い時間がかかる。少なくとも、私たちはそれを当然のこととして、受けいれてきた。試作と検証を繰り返しながら、最適な素材にたどり着くまでに、何年、場合によっては何十年もの歳月を要することも珍しくない。時間も、コストも、そこに投じられるエネルギーも膨大だ。

カンブリアムは、その前提を根本から問い直している。

同社のアプローチは、自然が長い時間をかけて生み出してきた分子構造を、科学的に「理解する」ことから始まる。私たちの肌に存在するコラーゲンもまた、生物が進化の過程で育んできた精緻な分子構造のひとつだ。研究では、まず皮膚コラーゲンのアミノ酸配列を詳細に解析。そこから得られたデータをもとに、新しい分子を設計していく。

ここで重要になるのが、AIによるタンパク質構造解析である。

美容成分としてのコラーゲンを考えるとき、鍵となるのは単純な「サイズ」だけではない。コラーゲンは、アミノ酸配列という「情報」をもつ分子だ。小さければ良い、というものではなく、分子が持つ情報とサイズの最適なバランスが求められる。カンブリアムでは、その最適解を見つけるために、分子の構造やサイズ、アミノ酸配列の組み合わせについて、数百万回におよぶシミュレーションが行われた。

この探索プロセスのスピードを大きく引き上げたのが、AIの導入である。従来であれば到達し得なかった設計の可能性が、現実的な選択肢として現れてきたのである。

こうして設計された分子を実際の素材として生み出す技術が「精密発酵」だ。微生物を小さな工場のように活用し、狙ったタンパク質だけを効率よく生産する。この技術は、医薬品分野を起点に発展し、素材開発の世界でも応用が進みつつある。動物由来原料を必要とせず、品質の再現性が高く、環境負荷も低い。

AIによる分子設計と、精密発酵による生産。このふたつが結びつくことで、これまでよりずっと速く、そして高い精度での素材開発が可能になった。

 

PIKIÄ®︎という選択

こうして生まれたのが、PIKIÄ®︎である。

ヒト皮膚コラーゲン(タイプI)と同一のアミノ酸配列を持つよう設計された、マイクロ分子コラーゲンであり、精密発酵によって生産されるヴィーガン素材でもある。

その特徴は、製法の新しさにとどまらない。自然から抽出されたコラーゲンとは異なり、PIKIÄ®︎は私たちの皮膚に存在するコラーゲンと同じ分子配列の構造を持つ。分子のサイズと、そこに含まれる情報のバランス、その関係を起点に設計された美容成分だ。

この違いは、美容成分として、どのような可能性を持つのか。

PIKIÄ®︎は、肌の中に既に存在する構造との親和性という視点から捉えられている。コラーゲンを単なる保湿成分としてではなく、皮膚の中で機能する分子構造として見つめ直すこと。自然の構造を読み解き、その知見をもとに成分を開発すること。

その視点の先に、PIKIÄ®︎という美容成分はある。

 

 

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ドイツ・ベルリンを拠点とするバイオテクノロジー企業 Cambrium(カンブリアム)社 公式サイト